はな子さん、69歳のお誕生日おめでとうございます(^^)　井の頭自然文化園　2016年3月21日

その他

2016.05.26

井の頭自然文化園で暮らす、国内最高齢のアジアゾウ、はな子さんが2016年5月26日15時04分に永眠されました。

この記事は2016年3月21日、69歳のお誕生日をお祝いする会に行った時のことを書き始め、前半部分を書き終えると、その後・・・なかなかまとまらずに時間だけが経ち、分けて書くことも考えましたが、私がはな子さんを最後に見た時でもあるため、一緒にすることにしました。

タイトルも変更を考えましたが、このままにすることにしました。

（※写真は全て2016年3月21日に撮影したものです。）
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今年、都内の桜開花宣言のあった、2016年3月21日に井の頭自然文化園で暮らす、国内最高齢のゾウさん、はな子さんのお誕生日会に行ってきました(*^^*)
（※はな子さんは正式なお誕生日が不明のため、1月1日（元日）に歳をとります。）

急いでいたこともあって、入口の看板を見逃し、放飼場の前で誰かがマイクで話している（のちに園長さんだったことが分かる。笑）も、放飼場にはな子の姿が見えず、話も聞かないままゾウ舎内を見学できる場所へそのまま入ったことにより、しばらく気づかないままでいました・・・。（苦笑）

というのは、今回予定されていた「はな子の69歳のお誕生日会」は前日に“中止”されていたのでした。

何？何？（困惑）となっていたところで、はな子が外へ出てくる様子がないこと、前回のお誕生日会との雰囲気が違うことなどにより「お誕生日会はないの？（あれ？）」と徐々に状況を把握することに。

お誕生日会の中止が分かると、一瞬よぎるのは「はな子をタイへ！」活動のこと。

2015年の秋ごろ、1人のカナダ人女性のブログから始まった活動ですが、最初のブログには「はな子の生活環境」について、そして「（高齢の）はな子へ、どうしてあげることがはな子の幸せ」になるか。という内容でした。

それからブログの内容と画像が世界中に拡散され、大きな反響を呼びました。

そのことにより、はな子はタイへ帰してあげるべき！と署名活動まで始まりました。

ニュースにもなった内容ですし、教えて下さる方もいてそのこと自体は知っていましたが、きっとどんなに署名が集まっても、はな子がタイへ行くことはないと思っていましたし、おそらく「今の環境を変えてはいけないかもしれない」と私自身も気持ちが傾いていたため、ただ傍観していました。

ゾウさんを好きになってから私が初めてはな子さんに会いに行った時には既に60歳を超えていました。

最初の印象はやはり、私も同じでした。

生活範囲内に砂や土がないこと、仲間もいなくて1頭で過ごす姿は、恵まれた環境とは言い難いものでした。

それでも、それと同時に60歳を超えたゾウさんに劇的な変化を与えることへの不安もあり・・・特に声をあげることもなく私なりに見守っていました。

そしてこの月（3月）の上旬、ブログを書かれたカナダ人女性とアメリカ人？（失念）女性と動物園の話し合いにより、「出来る範囲での改善をする」で終わりを迎えました。

しかし、その直後、それとは関係ない「柵の設置」により、はな子は外に出てこれなくなってしまいました。

はな子と飼育員さんの安全のために、ということでしたが、高齢で神経質なはな子にはその変化すら受け入れることはできませんでした。

すぐにその柵は撤去されたようですが、はな子が再び外に出ることはありませんでした・・・。

お誕生日会中止ははな子が外に出てこれなくなってしまったためです。

69歳のお誕生日会予定日は、私がはな子さんを見た最後になりました。

国内最高齢のゾウさん、はな子さんは2016年5月26日に（推定）69歳で永眠しました。

最後の最後まで波乱万丈な人生だったはな子さん。
欲を言えば・・・最後はせめて普段通りの生活がおくれている状態だったら良かったのに・・・と思ってしまいます。

それでも長生きして・・・ある人にとっては「生きる糧」となっていたり、また別の人には「癒しの存在」となっていたり。長い間私たちを幸せにしてくれました。

感謝ですね。

はな子さんは・・・幸せだったでしょうか。。。

はな子さん、長い間ありがとうございました。
ゾウさんたちを、特に日本で生活しているゾウさんたちを、ずっと見守っていて下さいね。

（はな子さんの放飼場から見える桜、【カンヒザクラ（寒緋桜）】）