REUTERS ロイター 2020年7月6日(WEB) (ボツワナ-2)

ボツワナのゾウの大量死は感染症が原因か、影響拡大を懸念

アフリカのボツワナで、ゾウの死骸が相次いで見つかった問題。目立った外傷はなく、密猟によるものではないと結論付けられた。ゾウの保護にあたる専門家は、何らかのウイルスか細菌感染による可能性が高いとの見方を示した。
ボツワナで発生した謎のゾウの大量死。調査にあたっているNGOは2020年7月3日、ゾウに「壊滅的な」影響を及ぼす可能性があると警告した。
最初にゾウの死骸が見つかったのは数か月前。目立った外傷などはなく、死因は密猟ではないと断定された。ゾウの保護活動を行うNGOの関係者はこう話す。
「エレファンツ・フォー・アフリカ」ケイト・エバンズ博士
「ゾウや他の動物が次々と死んでいく現象はこれまでにもあった。当初、原因として有力視されたのが炭そ菌だ。だが炭そ菌の季節でないため、その可能性は除外された。何らかの細菌感染かウイルスによる可能性が高いと思う」
1990年第後半以降、ボツワナのゾウは着実に数が増えていた、だが、別の保護団体が上空から調査したところ、死んでいたのは子ゾウから大人まで、幅広い年代に広がっていたという。
エバンズ博士は、個体数の少ない地域での影響が心配されると話す。
「遺伝的に多様性の小さな個体群が感染した場合、ゾウのみならず、彼らが生息する国の経済や環境にも壊滅的なダメージを与えかねない」
博士は、保護団体への支援が削減され、スタッフの活動も制約を受けており、ゾウ大量死への対応に遅れがでることを心配していると語った。


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